精読と速読

今回は「精読」と「速読」の違いや、やり方についてご紹介します。

最後の方で「超精読」もご紹介しますが、上の方も読み飛ばさずにしっかり読んでみて下さい。

もしかしたら新たな発見があるかもしれません。

精読とは?

精読とは5文型(SVOC)を使って構造を解析することではありません。

また品詞を分解して理解することでもありません。

もちろん後から前に訳しあげてきれいな日本語訳を作り上げることでもないのです。

ちょっと例をあげてみましょう。

次の日本語の文章を「精読」してみて下さい。

英語じゃないですよ、日本語です。

マレーシアの再生可能エネルギー法(RE Act)が実施されれば、ソーラーパワーなどの再生可能資源から得たエネルギーの利用者は、発生した余剰エネルギーを公共の電気供給事業者に売ることができるようになる。

 

さて、どうでしょうか?

簡単に精読できたと思います。

「これは目的語(O)だ」とか「これは補語(C)だ」とか考えなくても、

節を[]でくくって形容詞節とか副詞節に分類しなくても、

品詞を考えなくても、

別の言語に後ろから前に訳しあげなくても、

きちんと理解できたと思います。

 
そもそも精読っていうのは、そういうことをするわけではないんです。

精読とは、

細かいところまで、ていねいに読むこと。熟読。(デジタル大辞泉)

内容を細かく吟味しつつ、丁寧に読むこと。熟読。(大辞林 第三版)

 

なのです。

まさに今、あなたが上の日本語の文章を読む時にやったことですね。

私としては精読の定義に「頭の中で音読しながら」も加えたいところです。

 
では次に英文でやってみましょう。

Once Malaysia’s Renewable Energy Act(RE Act) comes into effect, users of energy from renewable sources such as solar power will be able to sell the excess energy they produce to public electricity suppliers.

新TOEIC TEST 読解 特急3 上級編 112pより抜粋

 

できましたか?

ちょっと構造が難しいかもしれませんが、なんとか理解できたのではないかと思います。

さっきあなたが読んだ日本語の英訳ですからね。

英語を精読する時は、このように日本語訳を先に読んでから英文をじっくり読むことをおすすめしています。

 
本来なら英語から読んで、意味が理解できない理由をしっかり考えるのがベストなのかもしれません。

でもこれをやると、初心者の方は英語が嫌になってしまうことがあります。

なので私は日本語訳から読むことをおすすめしています。

そしてきちんと理解した英文を何度か読んだり音読したりすることにより、スラスラ読めるようにしていきます。

 
もし日本語訳を読んだ後に英語を読んで、その英語が理解できない場合、その英文に手を出すのはまだ早いということです。

たぶん文法力不足で、英語の構造が理解できていません。

この場合、いわゆる「スラッシュ訳」が書いてある教材でのトレーニングがおすすめです。

「英語長文ハイパートレーニング」や「東大英語長文が5分で読めるようになる」が使いやすいかもしれません。

英語長文ハイパートレーニング

東大英語長文が5分で読めるようになる

他にもいいものはあると思うので、探してみて下さい。

英語の構造の理解とは、5文型的な構造を理解することではなく、前から理解していくための構造の理解のことです。

速読とは?

では速読とはどのような読み方なのでしょうか?

速読とは

本などを普通よりも速く読むこと。(デジタル大辞泉)

本などの文章を普通より速く読むこと。(大辞林 第三版)

 

です。

これは特に問題ないですよね。

私としては速読の定義に「頭の中であまり音読せずに」も加えたいところです。

超精読とは?

では最後に「超精読」についてご紹介します。

超精読っていうのは、こちら↓の記事で紹介した方法です。

英語を書き写すとライティング力が伸びるのか?

つまり書き写すことですね。

ポイントは「理解してから書き写す」ということです。

ただ無心に、何も考えずに書き写しても意味はありません。

理解してから書き写すと、その英文は日本語の介入なしに、英語を英語のままスラスラ読めるようになります。

文法も文の構造も、無限にあるわけではありません。

なのでスラスラ読める英文をどんどん増やしていけば、ほとんど全ての英文が「見たことのある構造」になるでしょう。

 
また超精読の後にその英文をリスニングすると、鮮明に聞き取ることができます。

リスニングの前に「リスニングをしながら英文を目で追う」ということをやると、さらに精度が高くなります。

まさに「その英文だけ」に関しては、ネイティブに近い感じになるのです。

 
ただし書き写すのは理解してからにして下さい。

理解せずに書き写しても、たぶん恩恵はあると思います。

こちら↓の記事でご紹介した国語の先生のアドバイスは「理解できない文章を理解するために書き写す」感じなので。

英語を書き写すとライティング力が伸びるのか?

でも何も考えずに書き写すのはダメなので、理解しようとしながら書き写して下さいね。

最後に

TOEICなどの試験の影響からか、速読にばかり焦点がいってしまいがちです。

でも特に初心者の方にこそ精読が必要です。

日本語訳をじっくり読みながら英文を理解するということを、ぜひやってみて下さい。

そしてスラスラ読める英文を増やしていきましょう。

速読にとりかかるのは、精読をしっかりやってからです。