中学生や高校生の時、ほとんどの人は英文を「訳す」ように言われてきたと思います。

例えば、

I have a friend who lives in London.

という英文を「訳す」と、

「私はロンドンに住んでいる友達がいます」 となります。

英文をきれいな日本語に「訳す」となると、上の英文では「後ろから前に訳し上げる」みたいなことをしてしまうわけです。

学校で習う英語は、英語を暗号文のように日本語に訳していく作業がメインになったりしているので、こういう癖は仕方が無いと思います。

 
しかしこの「後ろから前に訳し上げる」というのはかなり不自然です。

たとえばアメリカ人が、「私はロンドンに住んでいる友達がいます」 という日本語を「後ろから前に」英語に訳して理解していたら、かなり不自然に感じると思います。

しかしこの不自然なことを学校で嫌というほどやらされているので、社会人になってもこういうことをやってしまう人は多いのではないでしょうか?

しかし「訳す」ということをやっている以上、時間がかかってしまうので、TOEICではリーディングセクションの問題を最後まで解くことができません。

リスニングも、聞こえてくる英文を後ろから前に訳していると、追いつけなくなります。

センター試験でも同様に、時間がたりなくなるでしょう。

「訳す」のではなく、ある程度「読む」力が必要なのです。

 
では、「読む」とは一体どうすればいいのでしょうか?

まず、絶対に後ろから前に戻らないようにします。

例えば、

China is a country which I’ve wanted to visit for a long time.

[中国は私が長い間行ってみたいと思っている国です。]

という英文では、

China is a country / which I’ve wanted to visit / for a long time.

[中国は国です/私が行ってみたいと思っている/長い間]

というふうに区切りを入れて理解します。

いわゆるスラッシュ・リーディングというやつです。

最初のうちは、上の例のように「ぶつ切りの日本語」が頭の中に出てくると思います。

慣れないうちはそれでかまわないので、「前からどんどん訳す」というやり方に慣れていって下さい。

しかし、ある程度慣れてきたら、「ぶつ切りの日本語」を出さないようにします。

つまり、イメージで理解するわけです。

China is a country / which I’ve wanted to visit / for a long time.

[中国は国ですというイメージ/私が行ってみたいと思っているというイメージ/長い間というイメージ] となります。

わかりやすく言うと、

dog → 犬 → 理解(イメージ)

ではなく、

dog → 理解(イメージ)

となるわけです。

もしかしたら、「イメージ」よりも「概念」と言ったほうがいいかもしれません。

こういうふうに英文を理解できれば、ネイティヴのように英語を処理していることになります。

基本的にこれが読むということです。

英文を速く読むには、こういう能力が絶対に必要です。

同じ英文を何度も何度も繰り返し読んでとレーニングすると、少しずつ日本語訳に頼らずに理解できるようになります。

高校の英語の先生にも「訳す」と「読む」は違うということがわかってない人も…

 
高校の英語の授業でも「訳す」と「読む」は違う、ということを教えていないそうです。

どこかにきちんと教えている高校もあると思いますが、やはり教えてない高校が大半のようです。

スラッシュ・リーディングやサイト・トランスレーションは教えても、結局は「こういうふうに訳す」という説明だけで、「読む」とはどういうことか、という説明をせず、同じ英文を何度も読む効果も教えていません。

高校では、やはり「訳す」が中心になっています。

私は最近・・・、ちょっと失礼な感じでなんか怒られそうですが、高校の英語の先生はもしかしたら、「訳す」と「読む」の区別がついてない方が多いんじゃないか、と思っています。(区別しておられる先生方、ごめんなさい)

普段の授業でずっと「訳す」ということをやらせていて、センター試験対策になると「できるだけ英文を読まないように」ってアドバイスするわけですが、

高校の先生にとって「訳す」=「読む」だとすると、「できるだけ英文を訳さないように」って言いたいんじゃないかと思ったりします。

私もよく「訳すな」って言うので、つまり私と同じことを言ってることになりますね。

だったら、なおさら解答技術なんかに頼らずに、「読む」ということをきちんと教えるべきです。

高校生に英語を「読む」のは難しいんじゃないか、と思ってしまうかもしれませんが、ちゃんとトレーニングすればできるようになります。

それに「読む」能力を完成させる必要は無く、トレーニングの過程で身につく英語力が重要なのです。