英語リーディング

英語のリーディングトレーニング法をご紹介します。

初心者の方でも英語を英語のまま、日本語に訳すことなく理解できる方法です。

あと目次を見ていただければわかりますが、下3つは補足です。

ですが、けっこう大事なことをお話ししているつもりです。

じっくりと読んでみて下さい。

目次
「読む」と「訳す」は違う
スラッシュリーディングで「ぶつ切りの日本語」を出さないようにする方法
英語を英語のまま理解するもう1つの方法
※補足1・ネイティヴさんは音で理解しています
※補足2・短いフレーズの中の語順の違い
※補足3・不定詞を前から訳すと英語がわかるようになる(かもしれない)

 

「読む」と「訳す」は違う

中学生や高校生の時、ほとんどの人は英文を「訳す」ように言われてきたと思います。

例えば、

I have a friend who lives in London.

という英文を「訳す」と、

「私はロンドンに住んでいる友達がいます」 となります。

英文をきれいな日本語に「訳す」となると、上の英文では「後ろから前に訳し上げる」みたいなことをしてしまうわけです。

学校で習う英語は、英語を暗号文のように日本語に訳していく作業がメインになったりしているので、こういう癖は仕方が無いと思います。

 
しかしこの「後ろから前に訳し上げる」というのはかなり不自然です。

例えばアメリカ人が、「私はロンドンに住んでいる友達がいます」 という日本語を「後ろから前に」英語に訳して理解していたら、かなり不自然に感じると思います。

この不自然なことを学校で嫌というほどやらされているので、社会人になってもこういうことをやってしまう人は多いのではないでしょうか?

「訳す」ということをやっている以上、いつまでたっても英語を英語のまま理解することはできません。

リスニングをする時も、聞こえてくる英文を後ろから前に訳していると、追いつけなくなります。

TOEICでもセンター試験でも時間がたりなくなるでしょう。

「訳す」のではなく、ある程度「読む」力が必要なのです。

 
では、「読む」とは一体どうすればいいのでしょうか?

まず、絶対に後ろから前に戻らないようにします。

例えば、

China is a country which I’ve wanted to visit for a long time.

[中国は私が長い間行ってみたいと思っている国です。]

という英文では、

China is a country / which I’ve wanted to visit / for a long time.

[中国は国です/私が行ってみたいと思っている/長い間]

というふうに区切りを入れて理解します。

いわゆるスラッシュ・リーディングというやつです。

 
最初のうちは、上の例のように「ぶつ切りの日本語」が頭の中に出てくると思います。

慣れないうちはそれでかまわないので、「前からどんどん訳す」というやり方に慣れていって下さい。

しかし、ある程度慣れてきたら、「ぶつ切りの日本語」を出さないようにします。

つまり、イメージで理解するわけです。

China is a country / which I’ve wanted to visit / for a long time.

[中国は国ですというイメージ/私が行ってみたいと思っているというイメージ/長い間というイメージ] となります。

わかりやすく言うと、

dog → 犬 → 理解(イメージ)

ではなく、

dog → 理解(イメージ)

となるわけです。

もしかしたら、「イメージ」よりも「概念」と言ったほうがいいかもしれません。

こういうふうに英文を理解できれば、ネイティヴのように英語を処理していることになります。

基本的にこれが読むということです。

英文を速く読むには、こういう能力が絶対に必要です。

同じ英文を何度も何度も繰り返し読んでトレーニングすると、少しずつ日本語訳に頼らずに理解できるようになります。

高校の英語の先生にも「訳す」と「読む」は違うということがわかってない人も…

高校の英語の授業でも「訳す」と「読む」は違う、ということを教えていないそうです。

どこかにきちんと教えている高校もあると思いますが、やはり教えてない高校が大半のようです。

スラッシュ・リーディングは教えても、結局は「こういうふうに訳す」という説明だけで、「読む」とはどういうことか、という説明をせず、同じ英文を何度も読む効果も教えていません。

高校では、やはり「訳す」が中心になっています。

 
私は最近・・・、ちょっと失礼な感じでなんか怒られそうですが、高校の英語の先生はもしかしたら、「訳す」と「読む」の区別がついてない方が多いんじゃないか、と思っています。(区別しておられる先生方、ごめんなさい)

普段の授業でずっと「訳す」ということをやらせていて、センター試験対策になると「できるだけ英文を読まないように」ってアドバイスするわけですが、

高校の先生にとって「訳す」=「読む」だとすると、「できるだけ英文を訳さないように」って言いたいんじゃないかと思ったりします。

私もよく「訳すな」って言うので、つまり私と同じことを言ってることになりますね。

だったら、なおさら解答技術なんかに頼らずに、「読む」ということをきちんと教えるべきです。

高校生に英語を「読む」のは難しいんじゃないか、と思ってしまうかもしれませんが、ちゃんとトレーニングすればできるようになります。

それに「読む」能力を完成させる必要は無く、トレーニングの過程で身につく英語力が重要なのです。

スラッシュリーディングで「ぶつ切りの日本語」を出さないようにする方法

ではここから、スラッシュリーディングの時に出てくる「ぶつ切りの日本語」を出さないようにする方法をご紹介します。

もう一度、この英文を使いますね。

China is a country which I’ve wanted to visit for a long time.

ちなみにリーディングのトレーニングをする時は、日本語訳を先に読んでも大丈夫です。

というか、私はむしろ推奨しています。

で、この英文を、

 
China is a country / which I’ve wanted to visit / for a long time.

[中国は国です/私が行ってみたいと思っている/長い間]

というふうに理解するんでしたね。

これを例えば、

 
China is a country 中国は国です

which I’ve wanted to visit 私が行ってみたいと思っている

for a long time. 長い間。

 
こんなふうにノートに書きます。

で、これを英語→日本語の順に読んでいくわけです。

 
「China is a country 中国は国です」

「which I’ve wanted to visit 私が行ってみたいと思っている」

「for a long time.長い間」

 
英語はできれば音読して下さい。

これを何度か繰り返した後、日本語の部分を隠して、英語だけを読んで下さい。

日本語に頼らずに、意味が理解できたはずです。

ちなみにノートに書くときは、真ん中に線を引いて、左に英語、右に日本語を書くと、日本語を隠しやすいと思います。

こういうトレーニングを繰り返していくと、その英文はスラスラ読めるようになります。

英文にSVOCとか書いていくよりも、はるかに簡単で効果的なトレーニングです。

 
それと、

こういうトレーニングだと特定の英文が読めるようになるだけで、初めて見る英文を同じように読めるようになるわけではないのではないか?

と思うかもしれません。

でもそれは大丈夫です。

なぜなら英語の文法も構造も、無限にあるわけではないからです。

 
英語の構造を迷路に例えると、

英語が読める人が英語の構造をとらえることができるのは、迷路の全体図が頭の中に入っていて、それを参照しながら先を予測しているからです。

日本語でもそうですよね?

文法や構造が理解できない日本語に出会うことは、ほとんど無いはずです。

それは私たちが、あらゆる日本語の構造に接しているからです。

なので英語でも「英語のままスラスラ読める英文を増やす」ことで、ほとんどの英語の構造が「見たことがある」ようになるのです。

 
最初は同じ英文を何度も何度も繰り返して下さい。

実は昔、私の生徒の高校3年生で、このトレーニングをひたすら繰り返して、たった2週間で進研模試の点が60点上がった生徒もいます。

このやり方は超おすすめなので、ぜひやってみて下さい。

 
また、ノートを作るのが面倒だったり、スラッシュの位置がわからない時は、「英語長文ハイパートレーニング」や「東大英語長文が5分で読めるようになる」が使いやすいと思います。

英語長文ハイパートレーニング

東大英語長文が5分で読めるようになる

それと、「スーパーエルマー」という教材を使えば、英語を前から理解するトレーニングを徹底的にできます。

スーパーエルマーは本当にリスニングとリーディングの最終兵器なの?

英語を英語のまま理解するもう1つの方法

もう1つ、わりと手軽にできる方法があります。

まず、今の自分にはちょっと簡単に感じるレベルの長文の教材を用意します。

高校入試用の長文問題やラダーシリーズでもいいと思います。

 
ではトレーニング法を紹介します。

長文をできるだけ速く頭の中で音読して下さい。

ただこれだけです。

この時、絶対に日本語に訳さないようにして下さい。

後から前に戻るのもダメです。

ただ単に、長文をできるだけ速く頭の中で音読するだけです。

そしてさらに、その長文の意味も考えなくていいです。

すると不思議なことに、その長文の意味が頭の中に入ってきます。

この時の「意味」っていうのは、もちろん日本語訳ではないです。

もし意味が入ってこなければ、その教材はレベルが高いので別の教材を使って下さい。

この方法は、日本語の本とかでやるとわかりやすいです。

日本語で書かれた自分にとっては簡単な本を、ものすごいスピードで頭の中で音読すると、意味なんか意識しなくても意味がわかるはずです。

このやり方で、英語を英語のまま理解する感覚がつかめます。

 
ただどちらかというと、私は上の方で紹介したスラッシュリーディング的なやり方をおすすめします。

なぜかというと、初心者の方は多読よりも精読を重視した方がいいからです。

精読をしっかりしておくと、多読が楽になります。

文法と単語はやらなくていいの?

それと初心者の方が気になるのが、文法と単語に関してだと思います。

まず文法に関してですが、英語のリーディング力をしっかりと上達させたいなら、文法は絶対に必要です。

でも、理屈っぽい文法は必要ありません。

例えば、こういう英文があるとします。

She made him clean the room.

この英文を読んだ時、このmakeには「~に(強制的に)~させる」という意味があることがわかってないとダメです。

つまりmakeには「~に(強制的に)~させる」という意味があることを理解して覚えておく必要があります。

ついでにこの英文の場合は「過去形である」ということもわかっておく必要がありますね。

逆に言うと、文法の理解はその程度で大丈夫です。

難しいことはありません。

上の例文が第5文型であるとか、そういう情報は必要ありません。

「これはこういうふうに使うんだ」と理解して覚えておく。

「これはこういう意味になるんだ」と理解して覚えておく。

文法はそういう感じで大丈夫です。

 
それと単語に関してですが、英語が読めるようになるには単語も重要ですが、単語だけでは英語が読めるようにはなりません。

長文形式の単語集でこんな勘違いをしていませんか?

単語は英語を読んでいく中で出てきたものを覚えていくことをおすすめします。

ある程度の量のリーディングトレーニングをこなした後、語彙力が足りないと思ったら単語集などを使えばいいのです。

※補足1・ネイティヴさんは音で理解しています

上の方でネイティヴのように英語を処理するトレーニング法を紹介しました。

ところが、ネイティヴとノンネイティヴの言語処理の違いはそれだけではないのです。

このブログは日本語で書かれています。

このブログの文字を読んでいる時、書かれている日本語を頭の中で音読しているのではないでしょうか?

 
ネイティヴさんは母国語を読む時、「文字」を「音」に直して「理解」しています。

つまり、 「文字」→「音」→「理解」 という処理をしています。

もちろんなんらかの速読とか、そういうことをしていない場合、ですが。

しかし、私達が英語を読む時、慣れないうちは、「文字」→「訳とか文法とか」→「理解」 となってしまいます。

ネイティヴさんは「文字」を「音」に変えているわけです。

そして「音」が聞こえたら「意味」がわかるんです。

もちろん別の言語に訳したりせずに、です。

なので、特に最初の頃、教材を買うときは音声付きのものをおすすめします。

そうすればリスニングのトレーニングもできるので。

英文を目で追いながらCDを聴くのもいいですね。

※補足2・短いフレーズの中の語順の違い

日本語の「おととい」は「昨日の前の日」という意味ですが、これを英語で言うと何と言うかわかりますか?

まあ別にクイズのつもりは無いので、いきなり正解をいいます。

正解は、
the day before yesterday
です。

この日本語の「昨日の前の日」と、英語の「the day before yesterday」をよく比べてみると、面白いことがわかります。

日本語では
昨日の前の / 日
という語順なんですが、

英語だと
the day / before yesterday
その日 / 昨日の前の
というふうに、日本語と逆になっています。

もちろんすべての語順が逆になるわけではありませんが、こういう細かいフレーズの中でも、日本語と英語は語順が違うことがあるのです。

これが長い英文になると大変なことになります。

なので英語はキレイに日本語に訳さずに、英語の語順のまま頭から理解していく必要があるわけです。

後から前に意味を取らないと理解できない言語は無いはずなので。

英語を英語のまま、日本語を介入させずに理解する方法は、上の方でご紹介したとおりです。

※補足3・不定詞を前から訳すと英語がわかるようになる(かもしれない)

いきなりですけど、この英文の意味はわかりますか?

日本語に訳してもOKです。

 
Tom decided to buy that book.

 
では、ちょっと説明します。

この英文は「不定詞の名詞的用法」というやつなんです。

動詞に名詞のような働きをさせています。

不定詞の名詞的用法では「to 動詞の原形」のところを「すること」というふうに訳しますので、「to buy」のところは「買うこと」という訳になります。

なので訳は「トムはあの本を買うことに決めた」となります。

 
・・・。

 
めんどくさいですね。

 
不定詞には他にも「形容詞的用法」や「副詞的用法」があって、それぞれ役割や意味が違います。

形容詞的用法は「するための」で、副詞的用法は「するために」だったような気がします。

他にもいろいろあったような気がしますが、私は実はよく覚えていません(笑)。

 
塾や進学校では中2ぐらいからこういうことを習います。

こういう理屈っほい部分で英語が嫌になる生徒がかなりいるのかもしれません。

 
でも、この不定詞の3用法は難しく考える必要はないです。

前から意味をとっていけば自然と正しい意味になります。

 
Tom decided to buy that book.

 
まず最初は

Tom decided → トムは決めた

です。

 
「トムは決めた」って部分から「何を?」っていう疑問が出てきます。

すると次に to buy ってあるのでこれはもう自然に「買うことを」っていう意味になります。

 
ほかの英文でも、例えば、

I got up early to make breakfast.

だったら、

I got up early → 私は早起きした(なんで?)

to make breakfast. → 朝食を作るために

っていうふうにすると意味が自然と出てきます。

つまりわざわざ文法的に考えなくても、前から意味をとっていけば正しく読めるわけです。

ちなみに私は理屈っぽい文法が超苦手です。

もちろん最終的には日本語に頼らずに、英語を英語のまま理解するのがベストです。