國弘正雄先生はご存知のとおり、「同時通訳の神様」として知られている方です。

國弘先生はこの「英語の話し方」の中で、英語は練習することが大事だと書かれています。

つまり、英語を習得するには知識として理解するだけではなく、スポーツのように練習することが大事だということです。

この「英語の話しかた」の中で特徴的なのが、「只管朗読(しかんろうどく)」という言葉です。

「只管朗読」とは「ひたすら朗読(音読)する」という意味です。

國弘先生は中学生の時に、中学校の英語の教科書を約500回音読したそうです。

さらにこの「英語の話しかた」では、只管朗読にどのような効果があるのかということを具体的に説明してくれます。

それと「活用自在」。

ひたすら音読を繰り返すということが、どうやって活用自在、つまり「言いたいことを英語で言う力」につながっていくのかまでわかりやすく書かれています。

つまり「只管朗読をどうやって英会話に生かすのか?」ということですね。

このことに関しては、私がちょっと下の方でご紹介します。

ここからはちょっとだけ「國弘流英語の話しかた」をご紹介します。

國弘流英語の話しかたの目次

第1部 只管朗読編
・第1章 私の只管朗読
・第2章 繰り返すということ
・第3章 只管朗読にはどんな功徳があるか
・第4章 発音についての問題
・第5章 只管朗読の段階について
・第6章 只管朗読の教材について
・第7章 大学入試の長文読解と只管朗読

第2部 英文法編
・第1章 私と英文法
・第2章 文法を知っているということ
・第3章 文法をめぐるいろいろな主張
・第4章 シュリーマンの方法について
・第5章 文法は自分が必要と思うだけ勉強すればよい

第3部 活用自在編
・第1章 英会話と活用自在
・第2章 只管朗読と活用自在
・第3章 主題レベルの活用自在
・第4章 概念レベルの活用自在
・第5章 文法と活用自在・構文レベル
・第6章 文法と活用自在・発想レベル
・第7章 単語レベルの活用自在
・第8章 英語を使うことと活用自在
・第9章 英作文と英借文をめぐって
・第10章 ご自分の責任でおやりなさい。
・第11章 われも昔は山男

第4部 日本と世界と英語編

 

こうして目次だけを見ても、とても興味深いですね。

ちょっとだけ内容を説明しておくと、

 
「第1部第7章 大学入試の長文読解と只管朗読」で取り上げられている、清水かつぞー先生の「君の英語号は空に舞い上がれるか?」は必読です。

高校生だけでなく、TOEICを受けなければならない社会人の方にも。

目からウロコが落ちます。

 
「第2部第4章 シュリーマンの方法について」に書かれている「シュリーマン」という人はドイツ人の考古学者で、この人は多くの言語を身につけたことで有名です。

そのシュリーマンの勉強方法というのが、「小説などの対訳本を使ってひたすら音読する」という方法です。

國弘先生の只管朗読と似ていますが、シュリーマンは文法というものを気にしません。

対訳本の意味だけで、覚えるべき言語の小説を暗唱できるぐらいまで音読したのです。

このやり方に対して國弘先生がどんなコメントをしたのか、とても気になりませんか?

 
それと「第3部第11章 われも昔は山男」の章で、NHKの実践ビジネス英語の講師の杉田敏先生との対談があります。

 
この國弘正雄先生の「英語の話し方」という本は、今現在活躍している英語のプロの人達にものすごく影響を与えた本です。

もし英語のプロの中で知らない人がいたとしても、その人の先生や読んだ本の著者は、ほとんどがこの本の影響を受けています。

そのくらい影響力のある本なので、初心者の方もぜひ読んで見て下さい。

只管朗読を効果的に英会話に生かす方法

さて、ここからは只管朗読がどうやって「言いたいことを英語で言う力」につながっていくのかを考えてみたいと思います。

まず「國弘流英語の話しかた」にはこんなことが書かれています。

これは國弘先生じゃなくて、清水かつぞー先生が書かれた部分なのですが、とても興味深いです。

只管朗読も回数が三桁を超えるようになると、テキストの英語が少しずつ動いてくる。

必要に迫られて言葉を入れ替えたり、肯定文で使われている表現を自分で使うときには疑問文にしたりする。

時制の変化、たとえば、study English を必要に応じて is studying English , have studied English に変えたりも出来る。

さらには to study english , studying english と不定詞変化、動名詞変化も可能になる。

これは、ごく自然発生的な活用自在の第一歩であろう。

 
只管朗読の回数をさらに重ねるにつれて、この自然発生的な活用自在力も同時に成長していけば、問題はない。

一課で習った表現と十課で習った表現が、自然にくっつきあったりしたら、理想的である。

 
ところが、私の場合はそうは上手くはいかなかった。

國弘流英語の話しかた p199~200より抜粋

 

この部分ですね。

英語が動き出して、自分で変化できるようになる、と。

とても興味深いです。

でも清水かつぞー先生は

「ところが、私の場合はそうは上手くはいかなかった。」

ともおっしゃっていますね。

 
このことは英語上達完全マップの森沢洋介先生も言っていました。

森沢先生も最初は中学校の教科書で只管朗読を500回したそうです。

このことは完全マップの「音読パッケージ」のところに書かれています。

音読パッケージ●英語上達完全マップ

 
森沢先生も、なかなか話せるようにはならなかったんですね。

清水かつぞー先生と同じで。

そこでさっきの清水先生の抜粋の続きなんですが、そこに結論のようなものが書かれているのです。

(さっきの抜粋の続きです)

ところが、私の場合はそうは上手くはいかなかった。

音読の回数を重ねても、頭の中の英語がダイナミックに動き出す気配はなかった。

その理由も今はわかる。

日々英語を使う状況に自分を追い詰めていなかったからだ。

國弘流英語の話しかた p200より抜粋

 

只管朗読した英語が動き出さなかったのは「日々英語を使う状況に自分を追い詰めていなかったから」だそうです。

これはよくわかります。

つまり自分で英語を「構築する」という経験を日常的に積む必要があるというわけですね。

なので森沢先生は瞬間英作文を編み出したわけです。

でも清水かつぞー先生は森沢先生と違って、瞬間英作文をしたわけではありません。

清水かつぞー先生は「自分で文を加工する訓練」をしたそうです。

この部分はかなり面白いので、興味のある方はぜひ「國弘流英語の話しかた」を読んでみて下さい。

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只管朗読と英文の変化に関する私の体験談

ではここでちょっと私の体験談をお話しさせていただきます。

私は只管朗読的なトレーニングはしたのですが、使った教材は「速読速聴英単語Core1900」です。(当時は1800でした)

中学生の教科書は、「英会話・ぜったい・音読」は持っていたのですが、音読教材としては使っていませんでした。

理由は、早くTOEICのスコアを伸ばしたかったからです。

そこでその時の私にはかなり難しめの素材でトレーニングしたわけです。

音読(正確にはオーバーラッピング)を200回しました。

でも、それでCore1900の英文が動き出したのかというと、まったくそんなことはなかったんです。

やっぱりCore1900の英文が難しすぎたため、自分で変化させて使うということが無理だったんですね。

TOEICのスコアは450→700みたいな感じで上がりましたけど。

 
ところが、実は私はCore1900以外にもメインで使っていた教材があるんです。

それが市橋敬三先生の「中学英語で言いたいことが24時間話せる」と「3週間で英語が話せる魔法の英文法」のシリーズです。

いわゆる短文で文法項目ごとに例文が載っているタイプの教材ですね。

そして実は、この教材で只管朗読した英文はそこそこ使えていたんですよ。

 
私は当時英語の専門学校に通っていたんですが、ある日そこで授業中に英作文の課題があったんです(かなり短い自由英作文です)。

で、その英作文を書く時に、市橋敬三先生の本で音読した英文が頭の中に出てきました。

その英文を変化させてスラスラ書くという体験をしたのです。

これが私が只管朗読で身につけた英語を使った、初めての経験でした。

 
市橋敬三先生の本の英文は、Core1900の英文よりもはるかに簡単です。

なので変化させて使いやすかったんだと思います。

逆にCore1900の英文は難しすぎて、変化させて使うどころではありません。

でもリスニング力とリーディング力アップにはかなり貢献したはずです。

つまり只管朗読は、簡単な英文だと英作文や英会話に応用しやすく、

難しい英文だとリスニング力とリーディング力を伸ばしやすいのです。

言い方を変えると、英会話は大は小を兼ねない、ということです。

難しい英文を音読しても、簡単な英文を作れるようにはなかなかならないんですね。

それと只管朗読は、短文の教材を使ってもいいということもわかりました。

最後に

というわけで、只管朗読について色々とお話ししました。

それと「日々英語を使う状況に自分を追い詰める」ですが、瞬間英作文以外にも、

英会話学校に通うとか、オンライン英会話をやるとか、色々な方法があります。

他にも私が実感したように「英作文」も有効な方法です。

瞬間で作るわけではなくても、口から出すわけではなくても、頭の中で英文を作ろうとすること自体が「英語を使う状況」なわけです。

つまり簡単な英会話の本などを、英語の部分を見ずに日本語だけを見て「この場合は英語でなんて言うんだろう?」と考えてみたり、

英語を作ったり、作ろうとしてみたりすることこそが「日々英語を使う状況に自分を追い詰める」にちょっと近いわけです。

 
そこで1つ、おすすめの教材というか講座をご紹介します。

只管朗読をしなくても、それなりに結果が出ている講座です。

ゼロからの英語やり直し教室New Beginning ←こちらは公式サイトです。

ゼロからの英語やり直し教室の口コミ|こんな結果が出ています  ←こちらは口コミと私の解説です。このブログの記事です。

じっくりと英文を作る講座です。

初心者の方は、こういう講座をしっかりやってみるのもおすすめです。